光の奔流が静まり、 三人は“始まりの世界”の中心に立っていた。
そこは―― 生まれたばかりの世界が、呼吸を始める瞬間そのもの。
地平は柔らかい光の草原となり、 空は選択の色がゆっくりと流れ、 風は新しい世界の鼓動を運んでいた。
少女は胸に手を当て、 シンゴは子どもの手を握り、 三人はゆっくりと歩みを進めた。
一 新世界の住人との邂逅
世界は静かだった。 しかしその静けさは、 “誰もいない静けさ”ではなかった。
風が揺れた。 草原が波打った。 空の色が一瞬だけ濃くなった。
少女が息を呑む。 「……誰か、いる……」
シンゴは周囲を見渡し、 子どもを抱き寄せる。
「気をつけろ。 この世界は生まれたばかりだ。 何が出てくるかわからない」
その瞬間―― 草原の奥から、光の粒が集まり始めた。
粒はゆっくりと形を作り、 人のような、 獣のような、 影のような、 光のような―― しかしどれでもない存在へと変わった。
少女は震える声で言った。 「……これが……新世界の住人……?」
存在はゆっくりと歩み寄り、 三人の前で立ち止まった。
そして―― 柔らかい声で言った。
「あなたたちが……私たちを生んだのですか?」
子どもは驚きながら言った。 「ぼくたちが……?」
存在は頷いた。 「あなたたちの選択が、 この世界を生み、 私たちを形にしたのです」
少女は胸に手を当て、 震える声で言った。
「未来を……選び直したから……?」
存在は微笑む。 「ええ。 あなたたちが選んだ未来は、 私たちの“始まり”となりました」
シンゴは息を呑む。 「じゃあ……お前らは…… 俺たちの選択の“結果”ってことか」
存在は静かに頷いた。
「あなたたちが選んだ未来は、 私たちの世界を創り、 私たちを生みました。 だから―― あなたたちは“創造者”なのです」
少女は震える声で言った。
「創造者……」
子どもは目を輝かせた。
「ぼくたちが……世界を作ったの……?」
存在は優しく微笑んだ。
「ええ。 あなたたちが選んだ未来は、 この世界の“最初の心臓”なのです」
だが―― その瞬間、 空が震えた。
二 新世界の最初の危機:始源の歪み
風が止まり、 草原が揺れ、 空の色が濁り始めた。
少女は顔を強張らせる。
「……来る…… “始源の歪み”だ……!」
シンゴは子どもを抱き寄せる。
「始源の災厄の残響か……?」
少女は首を振る。
「違う。 これは“新世界の危機”。 世界が生まれたばかりだから、 まだ安定していない。 その不安定さが“歪み”を生むんだよ」
存在は震える声で言った。
「創造者たちよ…… 世界が……崩れ始めています……!」
空が裂けた。
裂け目から溢れ出したのは―― 始まりの世界の“未定義領域”。
それは形を持たず、 ただ世界の“揺らぎ”だけで構成された災厄。
少女は叫ぶ。
「世界が……自分自身を喰い始めてる……!」
シンゴは拳を握りしめる。
「始まりの世界が……自壊してるのか……!」
子どもは震えながら言った。
「ぼく……いやだ…… せっかく生まれた世界が……壊れちゃう……!」
存在は三人へ向き直り、 震える声で言った。
「創造者たちよ…… あなたたちの“次の選択”が必要です…… 世界を安定させるための…… “始まりの選択”が……!」
少女は息を呑む。
「始まりの選択……?」
存在は頷いた。
「世界を安定させるためには―― あなたたちが“世界の最初のルール”を選ばなければならない」
シンゴは拳を握りしめる。
「世界の……ルール……?」
子どもは震えながら言った。
「ぼく……できるかな……?」
少女は子どもの肩を抱き寄せ、 優しく言った。
「できるよ。 あなたが選んだ未来は、 この世界を生んだんだから」
空が裂け、 新しい扉が現れた。
扉は―― 三人が刻むべき“世界の最初のルール”の形をしていた。
三 次の世界へ
扉が開き、 光が三人を包む。
存在は最後に言った。
「創造者たちよ。 次の世界で―― あなたたちの“始まりの選択”が試されます。」
光が揺れ、 世界が震え、 三人は新しい章へ踏み込んだ。

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